町長コラム(広報紙2024年5月号掲載分)

広報いいじま未来飛行に掲載している、唐澤隆町長コラム「つなぐ」をご紹介します。
いいちゃんと町長の対談形式でのコラムです。
「ミヤマシジミ」のおはなし
いいちゃん
町長さん、今月はどんなお話?
町長
私の公約、生物の多様性を育む地域づくり「日本一のミヤマシジミの里」づくりについてお話しします。
CO2の削減、生物の多様性の維持、限りある資源のリサイクル、この3つで人間と自然との共生社会を作るため取り組んでいきたいと思っています。その中の、生物の多様性の象徴として、ミヤマシジミの保護を考えています。
50年前には全国各地にいたミヤマシジミは、絶滅危惧種「1B類」となっており、限られた場所にしか生息していないという状況です。全国の中でも長野県は生息地が多く、中でも飯島町は日本一と言ってもいいほどの生息域となっています。この素晴らしい自然環境と生物に恵まれた飯島町で町の「チョウ」として認定しながら、生物の多様性を地域で守っていくような仕組みを考えています。
ミヤマシジミは6月から11月にかけて年3回成虫が現れます。幼虫はコマツナギというマメ科の植物しか食べないので、コマツナギを増やしていくことも重要です。芝のように刈り込まれた土手は景観的には良いのですが、生物の多様性には厳しい環境となってしまっています。10センチ~15センチくらいで刈り込んでいくとコマツナギも含む吸蜜する花の付く植物も残り、多様性が生まれ、それが農業にも活かせるのではと研究しています。6年前から東京大学の宮下教授を中心に上伊那農業協同組合と町との3者協定を結んでいますが、新たに3期目の協定を行い、人と自然の付き合い方を、ミヤマシジミを通じて模索していきます。

ミヤマシジミのオス

ミヤマシジミのメス
この記事に関するお問い合わせ先
飯島町 総務課 文書広報係
〒399-3797 長野県上伊那郡飯島町飯島2537番地
電話番号:0265-86-3111(代)
ファクシミリ:0265-86-4395
メールフォームによるお問い合わせ
更新日:2024年05月20日